Happy Hacking Keyboard搭載のPCがないので作ってみた(2. 工作編)
Happy Hacking KeyBoard搭載のPCがないので作ってみた(2. 工作編)
さて、その1で作りたいイメージとブツが届いたので早速作っていきましょう。
作り方はとっても簡単で、ディスプレイにラズパイつけてそれをHHKBにトルクヒンジで接続するだけです。
ディスプレイとラズパイの接続
ディスプレイの裏側にRaspi Zero(とバッテリー)を配置します。収まりがよさそうなのですが、配線の問題上ここにバッテリーが置けないことがわかったので、Raspi 3にします。
画面の下側にあるネジ穴はスタンド固定用のものです
。これを使ってHHKBと繋げることにします。
HHKBとディスプレイの接続
注:ここから先は(HHKB純粋主義者にとって)ショッキングな内容が含まれています。HHKBに傷をつけることは許さんという人はそっとブラウザを閉じてください。
HHKBを後ろから見た図です。分解して、穴を開けたい位置に基板がないか確認します。幸いにも十分なスペースがありました。
ドリルで下穴を開けて、タップ(ネジ穴)を立てます。裏からナットで止められなくもなかったかな。
同じような穴を4箇所開けてトルクヒンジを付けます。反対側をディスプレイに固定すれば完成!
上から見るように折りたたみも・・・
できねぇ!
まぁこれはトルクヒンジの可動域とかサイズを見てわかってました。治具作らないと無理。そこまではやり切れませんでした。ディスプレイの角度を調整できるのでトルクヒンジの意味はあったとします。持ち歩くときはディスプレイを開いて平にして運びます。
悔しいのでver2に期待です。あるのか?
その後
使用感
紆余曲折ありましたが、晴れて外にHHKBを持ち出してコーディングすることができるようになりました。電車の待ち時間にもHHKB叩けて感動。
電車に座って車窓を横目にコーディングするのもオツなものです。(混んでるときはやめよう)。日々、電車で作業できる時間は短くて5分、長くて1時間くらいなので、大体Python使って写経をしたり、pandas芸思い出したり、AtCoderの問題解いたりしてます。
Vim + iPythonで動かします。berrycondaというanacondaのraspi版を使ってます。numpy, scikit-learn, pandas, opencv, tensorflow, chainer, Keras, gym機械学習に必要な系は大体使えます。環境構築に関してはまた別の記事にしようかな。
ただ、PyTorchが使えていないのが誤算です。64bitのPythonでしか動作しないらしく、現在のOS(raspbian)は32bit onlyなので。そもそもこれを作ったきっかけが、「雑念を配してPyTorchをひたすら書く」だったので、それができていないのがくやしい。
周りの反応
電車で使ったり、勉強会に持って行ったりしましたが、声をかけられるなど反応は特にないですね。まぁ、変なもの使ってんなくらいに思われてるか、なんだRaspiかってバレてるかですね。
ただ、パソコンに詳しくない人には(特に電車で)警戒されます。基板むき出し、配線いっぱい、LED、バッテリーなんかがついてるとテ○リストと思われかねないので対策が必要です。基板を守る意味でも。Raspiだからそんなに痛手じゃないんですけど。
良かった点
やはり、ネット環境につないでいないしCUIメインなので雑念を排してコーディングできるというのは最高ですね。
これを作ったことにより、
- 朝通勤→HHKBでコーディング
- 会社のデスク→HHKBでコーディング
- 会社のフリースペース→HHKBで物書き
- 夜通勤→HHKBでコーディング
- 夜自宅→HHKBでコーディング
と、ほとんどの時間をHHKBとともに過ごせるようになりました。QOLが爆上がりです。ただし日によっては、朝通勤の段階で頑張り過ぎてクタクタになってます。仕事する気力ねぇ。
あと、副次的な効果としてうるさい電車内が気にならなくなりました。やはりメカニカルキーボードなので(大きくはないですが)ノートPCとは違う電車では聞きなれない音がします。静かな車内では気になってのびのび打てないので、賑やかな方が嬉しいとすら思います。いずれにせよ他のノートPCと同様車内の方々のご迷惑にはならないよう、心がける必要があります。(幸い通勤電車はラッシュの人々と逆行するので大抵空いています)
今後
「Raspiでできることと割り切る+Raspiでもやってやると燃える」でやってますが、さすがにコンピューティングパワーの限界を感じることもあります。もう少しスペックの良いものはないかなと思案中。こないだ発表されたJetson nanoとかGoogle TPU Edgeとか気になりますね。ただ、そこまでするならPC使えよとなるかも。
これを作ったことでHHKBの名前通り、毎日ハッピーハッキングできていることに幸せを感じます。みなさまも良きハッピーハッキングライフを。